2020年の冬、圧倒的な映像美と心を打つストーリーで日本中を魅了した『えんとつ町のプペル』。その感動から約5年、続編となる『えんとつ町のプペル〜約束の時計台〜』がついに2026年春、全国公開されることが発表されました。前作で語られた〝信じる力〟をテーマに、今作では新たな冒険と成長、そして大切な人との再会が描かれます。
出典:poupelle.com
前作のその後へ〜舞台は『青空を取り戻した町』
出典:poupelle.com
前作のラストで煙に覆われていた空が晴れ、ルビッチとプペルが〝星〟の存在を証明したえんとつ町。今作ではその一年後のハロウィンが舞台となります。変わり始めた町の中で、人々もまた少しずつ心の変化を感じながら生きています。しかし、物語は穏やかに始まるわけではありません。最愛の友・プペルとの別れを経験したルビッチは、空の下で1人思い悩んでいます。そんな中、彼の前に突如現れた謎のネズミ。そのネズミの導きでルビッチは『約束の時計台』という不思議な世界に迷い込みます。そこは現実とは異なる時間軸が流れる異空間。そこで彼は、新たな仲間たちと出会い、〝約束〟をめぐる壮大な冒険に巻き込まれていくのです。
新キャラクターと広がる〝イマジネーションの世界〟
出典:poupelle.com
『〜約束の時計台〜』の大きな見どころの一つが、前作よりもはるかにスケールアップした〝世界観の広がり〟です。今作ではイマジネーションの世界と現実の街が交差し、多彩なキャラクターたちが登場。過去と未来、真実と幻、現実と夢が交差する複雑な世界構造のなかで、ルビッチは大切な何かを取り戻そうと奮闘します。製作は前作に続き、国内外で高い評価を得るアニメーションスタジオ『STUDIO4℃』が担当。立体感のある3D映像と手書きの温かさが融合した映像は、今回もさらに進化しています。時計の針が逆回転するような演出や、夢と現実を行き来する幻想的な美術は、まさに〝映画でしか表現できない〟魔法の世界です。
制作の裏側に込められた想い
出典:poupelle.com
今作の総指揮・脚本を務めるのは、前作同様にキングコングの西野亮廣氏。彼はこの作品について『信じる力が試されるのは、夢を叶えた後から』と語ります。前作が〝信じることの大切さ〟を描いたとすれば、今作は〝信じ続けることの難しさ〟を描く作品。特に本作では『大切な人との別れ』や『待つことの意味』といった、より深く心に刺さるテーマが中心です。また原案となっているのは西野氏が2019年に出版した絵本『チックタック 約束の時計台』。この絵本で描かれていた〝時計を直す男の子と過去の記憶〟の物語が、映画という大きなキャンバスに再構築されています。西野氏自身の体験、遠くへ行ってしまった友人との約束、そして再会を待ち続ける日々がストーリーの根幹にあります。
キャスト一新、若き才能の起用
出典:poupelle.com
前作ではルビッチ役を芦田愛菜さん、プペル役を窪田正孝さんが務めましたが、今作ではキャストを一新。主人公ルビッチ役には新進気鋭の若手声優が抜擢され、オーディションによって選ばれた彼が〝次のプペル世代〟を担います。西野氏はこの選出について『未来へと作品をバトンするためには、新しい才能を迎え入れる必要がある』と語っており、次世代への想いが感じられます。
また、音楽には引き続きロックバンド・ロザリーナが参加予定。劇中歌も完全新曲となっており、物語を彩る音楽にも注目です。
メッセージと未来への〝約束〟
出典:poupelle.com
『えんとつ町のプペル』の続編が発表された際、西野氏は『期待より恐れの方が大きかった』と心境を吐露しました。しかし、制作発表後全国から寄せられたファンの応援メッセージに、おもわず涙を堪えたと言います。映画館という場所で人と人が心を通わせるような、そんな〝魔法〟をもう一度届けたい。西野氏のその熱意は、前作以上に強く作品全体に脈打っているようです。
公開情報
■タイトル:『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』
■公開:2026年春
■製作総指揮・脚本:西野亮廣
■監督:廣田裕介
■アニメーション制作:STUDIO4°C
■原案:「チックタック 約束の時計台」にしのあきひろ著(幻冬舎)
■配給:東宝・CHIMNEY TOWN
■©️西野亮廣/「映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~」製作委員会
最後に
〝信じること〟が人生の可能性を開くなら、〝信じ続けること〟は未来を照らす光になる。『えんとつ町のプペル〜約束の時計台〜』は、その光を探す旅です。過去に勇気をもらった全てのひとへ、そして未来を信じる全てのひとへ。またあの町の空で会いましょう!