2025年3月、ファッションの季節は春。軽やかで、どこかノスタルジックなムードが街を彩っています。そんな中、じわじわと注目を集めているのが『バブルスカート』です。1980年代に華やかに流行し、その後のミニマル志向の中で姿を消したこのユニークなスカートが、今再び脚光を浴びています。
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当時の〝バブリーな象徴〟とも言えたこのスカートですが、なぜ令和の時代に復活しているのでしょうか。そして、その魅力とはなんなのか。今回はバブルスカートにフォーカスし、2025年のスタイルとしてどう楽しめるのかを掘り下げてみたいと思います。
過去の過剰さから今の「抜け感へ」
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バブルスカートとは、裾を内側に織り込んだように丸く膨らませた独特なシルエットが特徴。80年代には光沢のあるタフタ素材などで構成され、パーティーシーンやテレビの中で多くの女性が着こなしていました。
しかし、バブルの終焉とともに〝派手すぎる〟〝野暮ったい〟という印象が強くなり、90年代以降のミニマリズムブームでは姿を消してしまいました。そんな中、最近再熱しているY2Kファッションや90sリバイバルの流れの延長線上で、再び脚光を浴びるようになったのがこのバブルスカートです。
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現代のデザインは、当時とは一線を画す。軽やかなシフォンやオーガンジー、ナチュラルなリネンミックスなどを使い、膨らみすぎない〝空気感〟が魅力です。丸みのあるシルエットはそのままに、肌触りや揺れ感にこだわった繊細な仕立てで、現代女性のワードローブにも馴染みやすくなっています。
ハイブランドが続々提案する『ニューバブル』
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2025年春夏のファッションウィークでは、ルイ・ヴィトン、ミュウミュウ、モリー・ゴダードといった世界的ブランドが、バブルスカートをメインピースにしたルックを展開しました。中でも注目されたのは、〝バブルスカート×ミニマルトップス〟の黄金バランスです。スカートのボリュームに対し、トップスはシンプルなノースリーブニットやクロップド丈のシャツで引き締めるスタイルが主流。丈感もミニ丈だけでなく、ミモレ丈やアシンメトリーカットなど多様化し、あらゆる年齢層にアプローチできるよう進化しています。
また同系色でまとめるトーンオントーンのコーディネートも人気です。ベージュ×キャメル、ブルーグレー×ネイビーなど、洗練された色合わせでバブルスカートの甘さを程よく中和し、大人女性でも取り入れやすい印象に。
リアルクローズとしての実力と着回し力
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「可愛いけど着る機会がないかも...」と思う人もいるでしょう。しかし、今のバブルスカートは〝日常着〟として進化を遂げています。tシャツやニットと合わせて休日コーデに。ジャケットと合わせてキレイめな通勤スタイルに。着こなし次第でカジュアルにもフォーマルにも変化する優秀アイテムなんです!足元はバレエシューズでクラシックに。ボリュームソールスニーカーでストリート寄りに。春らしいパステルやメタリック素材を取り入れると一気に旬顔になれます。
また、意外に便利なのが『体型カバー』。ヒップラインや太もも周りをふわりと隠しつつ、ウエストマークでスタイルアップが叶います。着るだけで〝盛れる〟のに、楽ちんというのが嬉しいですね。
SNS発、Z世代にも刺さる〝レトロかわいい〟主役服
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バブルスカート人気は、SNSを中心にZ世代から火がついたとも言われています。InstagramやTikTokでは「#バブルスカートチャレンジ」なるタグが登場し、様々なスタイリング動画が投稿されています。
彼らにとって、80年代や90年代のファッションは〝逆に新しい〟。昔のアイテムを再解釈して、自分らしいスタイルに落とし込むのが得意な世代だからこそ、バブルスカートは彼らのクリエイティブな感性をくすぐるのです。
まとめ
バブルスカートは今最も「気分を上げる」一着
2025年春、バブルスカートは過去の記憶から解き放たれ、〝今〟の空気を纏うアイテムとして生まれ変わりました。甘さと上品さ、個性と軽やかさを絶妙にブレンドしたこのスカートは、トレンドに敏感な人はもちろん、普段モノトーン中心のシンプル派にもぜひ試してみて欲しいです。「ちょっと派手かな」と思っていた人こそ、新しい時代のバブルスカートに袖を通してみて欲しいです!そのふんわりとしたフォルムは、春の光に映えて、心まで軽くしてくれるはずですよ。