出典:photo-ac.com
昨今で人気のサウナ。たっぷりと汗を流すことでスッキリするなど、何となく健康に良さそうなイメージを持っている方も多いと思いますが、未経験の方だと入り方や気を付けるべき点などを知らず戸惑ってしまうかもしれません。今回はサウナで『ととのう』についてや基本知識、効果効能について詳しくご紹介していきます。
いまさら聞けないサウナの基本
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ひと昔前は、サウナといえば、おじさんが行く場所、汚いといったネガティブなイメージが持たれていました。しかしここ数年では、サウナーやサ活、サ道、ととのうなど、サウナに関する流行ワードが次々と生まれ、サウナといえば日頃の疲れを癒したり、代謝アップや健康効果だけでなく、美肌効果やリラックス効果が得られる、といったポジティブなイメージを多く持たれるようになりました。今やサウナは男性だけではなく、若い人、女性にも人気の場所です。
長い歴史がある!サウナの由来
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サウナは、2000年以上前の北欧、フィンランドが発祥とされています。食料を貯蔵したり、スモークするための部屋がいつしか沐浴の場所に変わり、サウナは白夜の夏と厳しい冬という気象条件の中で、そこで暮らす人々の健康維持に欠かせないものになっていきました。
また、フィンランドではサウナは肉体だけでなく精神の浄化にもつながるとされ、いくつもの工程をしっかりと時間をかけて丁寧に行います。
効能もそれぞれ違うサウナの種類
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サウナには大きく分けて乾式と湿式があり、そのほか遠赤外線式などもあります。最も一般的なスタイルが、乾式でフィンランド式のドライサウナのことです。サウナ室を80〜100℃の高温に保つサウナストーブのまわりを木製のベンチが取り囲むスタイルです。サウナ室で汗を流した後、水風呂で熱をさます温冷交代浴で、途中に休憩をはさみます。
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湿式では「スチームサウナ」や「ミストサウナ」があります。40〜50℃の低い温度で、水蒸気によってサウナ部屋を熱くする、湿度が高いサウナです。ボイラーで水蒸気を発生させるスチームサウナは湿度が100%と非常に高く体感は熱くなります。一方、ノズル(噴射管)を使って温かいミスト(霧)を噴射するのがミストサウナです。高温の蒸気を使うスチームサウナに比べ体への負担が少ないと言われています。
湿式のスチームサウナやミストサウナは、湿度100%で、うるおいや美肌効果など、美容に気遣う女性に人気です。温度が低めなため、副交感神経が優位になり、よりリラックス効果が得られます。
「ととのう」とは?
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サウナ、水風呂、外気浴(休憩)の温冷交代浴の3ステップを最低1~3セット繰り返した後、外気浴(休憩)の際に、体がふわっと軽く感じ、頭がクリアですっきりとした感覚になり、一種の恍惚感を感じる状態のことを「ととのう」といいます。トランス状態と表現されることもあります。瞑想同様、雑念がなくなり思考がクリアになる、アイディアが生まれる、などの効果もあるとされています。
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その「ととのう」メカニズムには、自律神経とホルモンバランスが関係しています。サウナに入っているときの熱さや息苦しさ、その後の水風呂の冷たさによって交感神経が優位になりますが、休憩をはさみながら一連の流れを繰り返すことで、副交感神経が優位になり、鎮痛作用や不安軽減作用、多幸感があり、脳内麻薬とも呼ばれる「β-エンドルフィン」や、幸せホルモン「オキシトシン」、精神を安定させストレス緩和効果のある「セロトニン」が分泌され、それが「ととのう」感覚につながるのでは、と考えられています。
人気の「サ活」の効果とは?
さまざまな効果が期待できる人気のサウナですが、具体的にはどんな効果があるのでしょうか。
血行促進で肩こりや腰痛を緩和。疲労回復にも有効
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サウナ室内の温度を90℃前後まで温めることによって、室内には「対流熱」と、壁や天井が温められて発する「輻射熱」が発生します。この熱を浴びることを「熱気浴」と言い、体の温度を上げ、温熱効果で発汗を促し、身体機能を活性化させます。1トン近い静水圧を受ける温水浴と違って水圧の影響を受けないため心臓に負担をかけずに温熱効果が得られます。
また、サウナに入ると血流量が安静時の2倍近くまで増え、体のすみずみにまで必要な酸素や栄養を十分に届けられます。さらに、筋肉内の血流量が増えることで、肩や腰のこりをほぐしたり、疲労回復や冷え性緩和にも効果があります。また緊張からくるストレスで体がこわばり圧迫された血管もサウナにより血管が柔らかくなりリラックスできます。
ヒートショックプロテインの増加で免疫力アップ
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サウナに入ると体の細胞が熱により傷を受けてしまうのですが、反面その傷を修復しようとする働きが活発になってヒートショックプロテインというタンパク質が生み出されます。このタンパク質は細胞の再生を活性化し、免疫力向上の効果が期待できるといわれています。
体温調整機能の正常化
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夏は冷房、冬は暖房と、快適な環境で生活することに慣れている現代社会において、室内外の温度差が大きいと体への負担が大きいだけでなく、汗腺の機能が衰えて、しっかりと汗をかけない人が増えているそうです。体温調節がうまくできないと、特に夏場の気温に対応できず体調を崩したり、熱中症を引き起こすことも。
サウナでしっかり汗をかくことは、汗腺を鍛え、人間の体が持つ本来の機能を正常化させることも期待できます。
美容・美肌効果
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サウナに入ることで、血流が良くなり、美容・美肌の効果が期待できます。血流は栄養を届ける役目と老廃物を排出する役目があるため、食事で得た栄養を体中に届け、不要なものを排出するため、お通じがとても良くなります。
しっかりと食べてきっちりと出す。栄養の行きわたった体は肌つやが良くなり、老廃物をしっかり排出することでむくみや体重増加、吹き出物に悩まされることもなくなるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。サウナが流行り出したのは結構前になるため、今更聞けないことも多いと思います。今回はそんな方のためにサウナの基本、『ととのう』とは、サウナの効果についてご紹介しました。まずは温泉などでいろんな種類のサウナを試してみて、慣れてきたらサウナ専門店に行ってみるとより良さが実感できると思いますのでこの機会にぜひ、『サ活(サウナ活動)』を始めてみませんか?